2016年08月07日

観光宣伝考察2_旅行CMについて(再UP:2015.4.9)


観光宣伝考察2_旅行CMについて(再UP:2015.4.9)

秀逸な旅行のテレビCMが登場していた。

小田急電鉄株式会社のテレビCMがそれだ。

映像の中に、「おいでよ!」とか「行こうよ!」などという、
商売っ気見え見えの煽り文句が無い。
とても潔く、テレビの前の私たちを映像の世界に引き込んでくれる。

なにが良いかと言えば「セリフがとても少ない」ことに尽きる。


余計なセリフが無いから、CMを観ている側が抱いている
「旅への思い」を悪戯にかき乱したりしない。


小田急電鉄株式会社:ロマンスカーCM「冬・富士編」


「今日ロマンスカーで」

「新宿から箱根へ」

セリフはこの2つしかない。

CMを観る人たちが抱いている旅への思いは「百人百様」。
それはそれはデリケートなものだと思ってよい。

テレビの画面から「箱根に行こう!」と言われただけで
興醒めしてしまう人もいる。

「〇〇にいらっしゃい」などと言われて「誰が行くものですか!」と
へそを曲げる人もいる。

ところが、小田急のこのCMだけは誰も上げ足を取ることができない。
なにせ上げ足を取りたくても、そのセリフが無いのだ。

なのに、CMで映し出されるシーンが、見る側の心の中に
しっかりと「旅のなにか」を訴えてくる。

言葉が無いぶんだけ、自分の心の中の旅がその映像に重なって
いくのである。目の前の画面に映し出される旅の風景が
自分の旅へと移し変えられていく。
「見事」と言ってよいだろう。


さらに、このCMの30秒仕様がキレの良い作品に仕上がっている。
目にする機会があれば、ぜひご覧になって戴きたいものである。

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ちなみに、会社でこのCFを見ていたアラサー女子が、
誰にともなくぽつりと呟いていた。

「旅行に行きたくなった・・・・・」

そういうことだ。
「行こう!」とか、「いらっしゃい!」などという誘い言葉を
使わなくとも、人の旅ごころは動く。

押してダメなら引いてもよいのだ。


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posted by JN01 at 12:51| 日記